自分で考える登山計画 計画の立て方と注意点をご紹介

登山ノウハウ
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登る前から入念な準備が必要な登山。登山計画は山行を成功させるために必要な行程で、安全に登り、安全に下山するためにとても重要なものです。今回は登山計画を立てるために必要な方法をご紹介します。

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登る山を決める

里山から3,000m級の山まで「ここに行きたい!」と思うところから登山が始まりますよね。自分で考え、構築していく登山計画において、登る山を決めるのは、基本でありながらとても大事なことです。これまでツアーや知り合いの決める山に同行していた方の場合、意外と決めるのが難しいポイントです。私の場合単独が主なので、慎重すぎるくらい登る山を考えます。

「森林限界を越えるか」「行ったことのある山域か」「行動時間に余裕があるか」など、ポイントを抑えておけば安全で楽しい登山を計画できますよ。

いつ登るのかを決める

学生であれば土日、仕事をしていれば定休日など「晴れたら行く」みたいな気軽に行くことは難しいですよね。

登る時期によって登山道の状況は大きく変わります。1ヶ月以内に登る場合でも、直前までの天気や当日の予報を考慮し、登山の成功率が1番高い日を選びます。年間で考える場合は、季節による考慮も含まれます。

また大型連休や年末年始など、特定の時期でも登れる山は変わってきます。夏の富士山や尾瀬など、アウトドア雑誌などを見てみると、その時期に合った山が紹介されています。

登るルートを決める

登山地図を見ていると、ひとつの山頂から四方八方に道があるのが分かります。山頂に至るルートはひとつの山に対し複数あることが多いです。登山道を使わないバリエーションも含めれば、非常に多様です。自分が登れるルートがどれか、登山道の状況、所要時間などを調べて決めます。

初めて計画し登る時は過去に誰かと登ったことがあるルートを選んでみるのが良いです。

知らないルートは慎重になって予定時間より遅れたり、焦るあまり怪我のリスクも上がります。

経験を積んでくると、コースタイムや登山道の荒廃、登山口までのアクセスなどを考えてルートを選んでいきます。ガイドブックにとらわれず、自分だけのコース組が出来ると、登山が一層楽しくなりますよ。

誰と登るのかを決める

最近はソロ登山者も多いですが、山は安全を考慮して複数人で登るのが基本です。自分と同じかそれ以上の同行者と組み、安全を確保しながら行動します。同行者の登山経験もさることながら、自身が信頼できる相手かどうかを考えます。

気軽なハイキングならあまり気にすることはないですが、経験が必要な山の場合、同行者に登れる知識や経験があるかを聞いておきます。「どの山登った?」と聞くと、おおよその見当がついたりします。

またリーダー経験があることも大切です。

スケジュールを決める

予定通りに登り、予定通りに下山するのが登山の基本で大切なポイントです。

スケジュールを決めずに「今このへんだけどまぁ大丈夫でしょ」なんて思っていると、日暮れで真っ暗になり帰れなくなる、結構よく聞くトラブルです。

「何時の電車に乗る」「登山口に着く時間」「山頂に着く時間」「登頂後山小屋に着く時間」など、大枠を決めておくことがとても大切です。登山届も大概は「どのルートを通っているか」「どの時点でどこにいるか」を押さえた内容になっています。

色々決めておくと「必ず休憩しなくちゃ」と決まったことに囚われがちになってしまいます。よくあるのが予定よりペースが変化することで、パーティ登山ではリーダーが迷うところです。ペースに余裕があれば休憩しても良い、同行者のペースが落ちてスケジュールが遅れれば、荷物を持って回復するなど、その場で判断していけるリーダーがいると心強いです。

持ち物を決める

ストックやヘルメットなどの登山装備から、持ち込む食材などを決めていきます。登山を想像しながら決めていくので、計画を決めていく中で結構楽しい時間です。

計画書には、持っていく登山道具がほぼ全てが記載されています。「誰が何を持っていくか」が明確に分かっていれば、調理器具やテントなど、荷物が重複して余計な荷物を増やさずに済むことが出来ます。

また特定の山域では、冬の入山時に荷物を確認することがあり、登山届に記載があるかをチェックします。

テント泊や荷物の不足が致命的になる大きな登山の前には、数日前にはパッキングして荷物をリスト通り確認しておくと安心ですよ。

現地情報を確認する

あまり考えずに準備して登山をした。そんな経験がありますが、大体登山口が分からない、道が通行止めで通れないなどで登る前に困って疲れ果て、もう帰ろうかな、なんて事がよくありました。

登山口までの交通機関や大まかな登山道の状況は販売されている書籍で確認できます。

最近はネット上に最新の状況が掲載されているのでとても参考になります。

とはいえネットの情報は個人の主観によるものが多いので注意が必要です。なるべく画像を見て自身が判断できる要素を探してみましょう。

検索には、登山専門の情報が随時更新されているサイトや、個人の山行記録が共有されているサイトなど沢山あります。「確実な情報か」「情報が新しいか」など、要点を抑えて見てみるのが大事です。

保険に加入する

「備えあれば憂いなし」は登山をする時にぐさりと刺さる言葉で、いざという時の準備が大切です。

同行者がいる場合は、保険の有無を確認しておきます。万が一遭難した場合や道具を破損した場合など、意外と金銭的な問題に発展することがあります。遭難はヘリによる救助やそれに伴う人件費などがかかり、高額になることがあります。命に関わるので迷う暇はないと思いますが、身内への配慮、その後のリスクは最小限にするために保険内容も今一度確認しておきましょう。

最近は保険の種類も増えて、以前より選びやすくなりました。自分の登山レベルに合わせた保険を選んでおきます。

登山届を出す

計画が出来たら、最後に登山届を作成、提出します。

登山届は遭難時の迅速な捜索に役立つことはもちろん、パーティ登山では行動がバラバラにならないよう、意識を統一するためにも必要なものです。

その重要性から、北アルプスや有名山岳地域では届け出の義務化がされている地域があります。現地で提出することも出来ますが、オンラインで提出する便利なシステムもあります。 

《まとめ》

山行計画を作るのは結構大変ですが、当日の事を想像しながら作ると、気持ちもワクワクしながら作れます。

また作り続けるうちに効率が上がり、登山経験が増えればより質の高い計画書になります。また経験ある人に計画書を見てもらえば安心感もあり、、計画書というと堅苦しいですが、登る人と顔を合わせて一緒に作成すると、楽しみながら作成することもできます。

登山計画も登山のひとつとして、楽しみながら登山計画を作ってみてはどうでしょう。

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この記事を書いたひと
pepe

登山、沢登り、渓流釣りをこよなく愛するアウトドアライター。好きな山は八ヶ岳の権現岳と丹沢の丹沢山。山でのごはんと焚き火が何よりも楽しみです。山に行けない日が続くと禁断症状が起き、何も手につかなくなります。

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山歩みち