新型コロナが去った後の計画に!個室確約の山小屋&マイカー利用のおすすめ登山コース

三伏峠小屋の個室一例 テーマ
三伏峠小屋の個室一例

今は登山に行きづらいからこそ、夏の計画に時間を使うべし!宿泊は山小屋の個室で、移動はマイカーで行ける山なんてどうでしょう。一般的に山小屋は相部屋がスタンダードですが、個室でスペースを確保できる安心感は山旅の緊張をちょっと解いてくれるはず。そしてバス、電車、ロープウェイなど時間が決まっている乗り物も使わず、マイカーで気楽に。編集部調べのおすすめコースをご紹介します。

条件1:予約時点で個室を確約の山小屋

ホームページで「個室あり」と書いてある山小屋でも受付方法にはそれぞれ違いがあります。

ひとつはホテルや旅館と同じく、予約時点で個室を確約するもの。

もうひとつは、希望は受けるけれど確約はできないというもの。

なぜそうなるかというと、山小屋はいつ何時でも登山者を受け入れるという昔からの基本姿勢があるからです。予約時点で個室の確約をしていない山小屋は、できるだけ多くの人が宿泊できる状態にしておくため、あくまで希望として受付し、最後に予約状況をみて定員に合った部屋を割り振る、という方法を取っています。

一方で、最初から個室を確約している山小屋では、混雑の緩和と登山者の快適さや事前予約を重視して、予約の時点で空いてさえいれば個室を確約してくれます。その代わりに個室利用の追加料金が必要だったり、個室用の料金が設定されています。

その他にも、個室はあるものの予約や希望の受付はしておらず当日受付のみ、という山小屋もあります。そういった違いを理解していないと、当日に「こんなはずじゃなかった」という誤解が生じますので、電話予約でもメール予約でも必ず詳細を確認する必要があります。

ここでは、予約時点で個室を確約できる山小屋を利用してのおすすめコースをピックアップ。また、関東から少し離れた、一般的には1泊や2泊で行くことが多いコースの山小屋を取り上げています。

条件2:マイカーだけで行ける山

駐車場
出典:写真AC

登山コースを調べるだけではわからない、見落としがちな「マイカー規制」。エリアの観光協会や自治体のホームページに詳細があることが多いです。期間も毎年カレンダーに合わせて変わるので最新情報をキャッチしなければならず、微妙にルールが変わる場合があるのも怖い点。ここではマイカー規制のないエリアで、公共交通機関やロープウェイなども使わずに、マイカーだけで行ける山に絞りました。

しかし、マイカー登山の場合は通行止めというハプニング的な落とし穴も。自宅周辺はずっと天気だったのに、登山口までのエリアで集中的に雨が降り当日朝から通行止め、ということもあります。山頂の天気だけでなく、周辺天気と道路情報も直前までチェックしてお出かけを。

また、駐車場の混雑も心配なところ。朝に到着したらもう満車ということも大いにあり得ます。特に週末は激戦です。こればかりは行ってみないとわからないので、安心するための対策としては「登山口近くの宿に前泊」がおすすめ。駐車場の心配もなく、翌朝も慌てずに歩きだせて、精神的なメリットは想像以上に大きいのです!

◆週末の混雑を避けてずらすなら「日~月」より「金~土」

週末の混雑を避けるため「日~月」の1泊にずらす方も多いですが、日曜早朝の駐車場は「土~日」で登っている方がまだ下山していないため、ほとんど車は減っていません。駐車場問題に限って考えればもちろん平日登山が良いですが、週末しかないなら「金曜~土曜」の方が競争率は下がると思われます。

おすすめコース1)南アルプス:鳳凰三山

地蔵岳
地蔵岳

南アルプスで人気の鳳凰三山(観音岳・薬師岳・地蔵岳) は、登山口が複数ある気持ちの良い縦走コースですが、マイカー登山でピストンするなら、三山の一番南端にある夜叉神峠登山口から、薬師岳小屋の個室利用がおすすめです。二日目は薬師岳小屋に不要な荷物を置いて身軽に地蔵岳までの往復ができるので、体力的にも負担が減ります。

<スケジュール>

◆ 1日目:夜叉神峠登山口 8:00発(約7時間)→15:00頃 薬師岳小屋(泊)

◆ 2日目:薬師岳小屋 5:00発→薬師岳(約1時間)→観音岳(約1時間)→地蔵岳(約1時間半)→観音岳(約1時間)→薬師岳(約5時間半)→15:00頃 夜叉神峠登山口

<駐車場情報>

夜叉神ゲート駐車場:約100台(協力金1名200円)、トイレあり

<山小屋情報>

鳳凰三山でよく利用される山小屋は、鳳凰小屋、薬師岳小屋、南御室小屋の三つがありますが、予約時に個室確約ができるのは薬師岳小屋のみです。2017年に改装されたので、キレイで快適。ホームページには詳細の記載がありませんが、小さめの個室が4室(2.5畳×2、ロフト付1、6畳1)。個室利用の追加料金は部屋サイズによって1部屋につき+4000円、+5000円、+6000円だそうです。 部屋数が少ないのでお早めに。

>>薬師岳小屋の宿泊料金表

◆前泊するなら:夜叉神峠登山口そばにある「夜叉神ヒュッテ」は完全個室の宿。こちらも2019年にリニューアルしたばかりです。

>>夜叉神ヒュッテの宿泊料金表

おすすめコース2)八ヶ岳:赤岳~横岳~硫黄岳

赤岳~横岳方面
赤岳~赤岳天望荘~横岳方面

特に人気の赤岳を目指すためのおすすめコースが、美濃戸口から赤岳天望荘の個室利用です。1日目に赤岳天望荘まで行けば、2日目の下山には横岳・硫黄岳もぐるりと回るコースがとれます。また、健脚の方は2日目に天狗岳まで登って本沢温泉(個室予約可)に1泊追加して、3日目に美濃戸口まで戻るコースも可能です。

<スケジュール>

◆ 1日目:美濃戸口 8:00発(約6時間半)→赤岳(約30分)→ 15:00頃 赤岳天望荘(泊)

◆ 2日目:赤岳天望荘 7:00発(約1時間)→横岳(約1時間)→硫黄岳(約4時間)→13:00頃 美濃戸口

<駐車場情報>

美濃戸口駐車場:約150台(1日1台500円)、トイレあり

美濃戸口駐車場から登山口までは約1時間ほど林道を歩きます。登山口近くには三つの宿泊施設があり、合計で150台ほど駐車もできますが(1日1台1000円)、舗装路ではなく石の多い林道なので雨などで道が荒れていることもあります。状況が心配な方はそこまで行かずに美濃戸口駐車場の利用が安心です。

<山小屋情報>

赤岳を目指す場合はふもとの赤岳鉱泉、行者小屋も利用者が多く人気ですが、残念ながら個室は希望受付のみで確約とはなりません。赤岳山頂の直下にある赤岳天望荘は個室が36室もあり多いことと、予約時点で確定できるのが魅力です。

>>赤岳天望荘の宿泊料金表

◆前泊するなら:登山口そばの下記二施設は、個室予約ができます。

>>美濃戸山荘の宿泊料金表(最も登山口に近く、駐車場は宿泊者専用です)

>>やまのこ村の宿泊料金表(夜チェックインの半泊割引があります)

他にもある!個室確約&マイカーで行ける人気の山

おすすめコース1と2は、山小屋で個室に泊まり、元の登山口に戻りながらも縦走気分が味わえるという、なかなか気分的に贅沢なコースをご紹介しました。その他、予約時に個室確約&マイカーで行ける人気の山をご紹介します。

◆北アルプス:白馬岳

白馬岳へのコースもたくさんありますが、個室利用を考えると猿倉登山口利用で大雪渓から白馬岳を目指し、山頂直下の白馬山荘白馬岳頂上宿舎に泊まって往復するコース。健脚の方なら2日目は、杓子岳と白馬鑓ヶ岳を回って猿倉へ下山するコースもとれます。

<駐車場情報> 猿倉駐車場:約100台(無料)、トイレあり

<山小屋情報>個室確約ができるのは白馬岳山頂直下の白馬山荘と白馬岳頂上宿舎。栂池方面から登る場合に利用しやすい白馬大池山荘には個室はありません。

>>白馬山荘の宿泊料金表    >>白馬岳頂上宿舎の宿泊料金表

白馬岳頂上宿舎 外観
白馬岳頂上宿舎 外観
白馬岳頂上宿舎 個室一例
白馬岳頂上宿舎 個室一例

◆南アルプス:塩見岳

南アルプスの中央にあり、標高3000mを超える百名山の塩見岳。鳥倉登山口利用で、三伏峠小屋に宿泊。2日目は小屋から塩見岳往復だけでコースタイム約9時間なので、もう1泊して下山します。

<駐車場情報> 鳥倉林道ゲート駐車場:第一約30台、第二約15台(無料)、トイレあり。登山口は駐車場から40分ほど歩きます。

<山小屋情報>三伏峠小屋より先にある塩見小屋を利用すれば1泊でも可能ですが、塩見小屋には個室はありません。三伏峠小屋は各サイズの個室があり、ホームページで間取りまでわかりやすく説明があります。

>>三伏峠小屋の宿泊料金表

三伏峠小屋 個室一例
三伏峠小屋 個室一例

◆北アルプス:燕岳

燕岳登山口利用で、燕山荘に宿泊のピストン定番コースです。

<駐車場情報> 安曇野市営駐車場:第一~第三合計で約120台(無料)、トイレあり。 駐車場から登山口までは15分ほど歩きます。

<山小屋情報>燕山荘グループは人気の山小屋。燕山荘の個室は9室で繁忙期は個室利用不可の日もありますが、明記してあるので事前に確認してから予約できます。

>>燕山荘の宿泊料金表

◆北アルプス:蝶ヶ岳

三股登山口利用で、蝶ヶ岳ヒュッテに宿泊のピストン定番コースです。

<駐車場情報> 三股駐車場:約70台(無料)、トイレあり

<山小屋情報> 蝶ヶ岳ヒュッテの個室はキープ料が1部屋あたり15000円と高めです。

>>蝶ヶ岳ヒュッテ

まとめ:準備万端で夏を迎えよう!

夏山の男性

「個室確約とマイカー利用」の組み合わせで調べてみると、マイカーで登山口まで行けても個室確約のできない山小屋しかなかったり、個室確約ができてもマイカー規制があるエリア(立山、尾瀬、富士山など)だったり、最終的にロープウェイ利用だったり(栂池、唐松など)と、なかなか制限がありました。

山小屋の受付は混雑状況を見ながら臨機応変に変えているところも多いため、はっきりとホームページには書いていないところも多いです。

個室は数に限りがあるので早目の予約が肝心。先の状況がわからないからこそ、今のうちにスケジュールをひとまず決めておくのは、大きなアドバンテージのはず。下調べをして予約して、安心して夏を待ちましょう!