登山でタープは必要?ハマる人にはハマるその魅力

tarp 登山アイテム
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登山道具には、メインにはならないけれど外せない名脇役が存在します。タープは登山での野営には正直なところ必要ではないけれど、使ったら二度と手放せなくなるかもしれない道具です。少なくとも私はそうです。そもそもタープは何に使うのか、よくわからない方も多いと思いますので、まずはタープの魅力をお伝えします。

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タープ・テント・ツェルトの違い

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まず、登山初心者が混同しやすい「タープ・テント・ツェルト」それぞれの特徴から。一般的には山で寝ようとするとテントを使いますが、もっと軽くもっと自由なスタイルを好むタープ派やツェルト派がいます。

タープ

簡単に言ってしまえば一枚の布。雨の時の屋根として、直射日光を遮る日よけとして、そして野営にも使えます。構成部品が少ないため、テント泊をタープ泊にすれば、荷物は30L以下に収まります。但しテントに比べて設営技術が必要となり、堅牢な作りではないのでテントほどの安心感はありません。

テント

皆さんおなじみの野営道具。雨、風、雪などの全天候に対応でき、中のフレームだけで簡単に完成する自立型のテントは堅牢で快適。自然の中で落ち着ける空間が確保できるのがテントです。反面、部品が多く重量もあり、床面全体が平坦である必要があるので、設営場所が制限されます。

ツェルト

テントとタープの中間のような存在。テントよりも薄い生地で、小さくコンパクトな居住空間を確保できるのがツェルトです。シェルターとして、または体に巻いて保温など緊急事態での使用が想定されており、収納性も高く使い勝手は良いです。但しテントほどの堅牢性は無く、タープとして使うにはサイズや各部の強度に不安があり、設営技術も必要です。荷物を軽量化しての山行に向いています。

タープの魅力

1 登山でもキャンプでも使える

テントは明確に「キャンプ用」「山岳用」の住みわけがされています。収容人数と重量、設営環境の差が大きいことがその理由ですが、タープはキャンプも登山でも、同じものを問題なく使うことができます。ちょっとしたレクリエーションなど、休日のイベントにも活用できるので費用対効果が高いのも気に入っています。

2 テントにはない開放感

密閉されていないため風通しが良く、星空を眺め、焚き火をしながら過ごす夜はタープ泊ならでは。特に夏の沢登りで、ちょっと肌寒い夜に焚き火で温まっていると、自然と眠りに落ちてしまうほどの心地良さです。

タープのそばでする焚き火は最高の贅沢 見つめているうちに眠ってしまう

3 素早い撤収

タープ本体と細引きがあれば、基本的には自然にあるもので設営できます。ペグの代わりに岩を使ったり、ポールの代わりに丈夫な枝に細引きを張ったり、技術は必要ですが大げさな部品は不要です。そのため撤収も素早くできます。部品が少ないという事は、帰宅後のメンテナンスの時間も短縮できるため、取り扱いのストレスも少ないのは大きな魅力です。何といってもただの1枚の布ですから。

4 軽量でコンパクト

手のひらサイズに収まるほどコンパクトなのに、テントより広い空間を確保できるタープ。天候が良い時には広々と宿泊したい、荷物を軽くして身軽で快適に、といったのびのび自由な登山を目指す方には最適なアイテムです。

収納すればペットボトル程のサイズに収まる

5 多彩な張り方

広げて設営するだけでなく、折り込んで床を付けたり、テントの様に張ることもできます。多種多様な張り方で個性が光るのがタープの大きな魅力です。中心にポールを立てるティピー型や、コの字型で張ってフロアを確保するなど、設営場所の状況や自分のスタイルに合わせて張り方は自由です。

タープが役立つ場面・使えない場面

1 テント・ツェルトのフライシートとして活躍

雨天時に防水性を高めたり、 作業スペースを確保するためにテントの上に張ることがあります。特にツェルトはテントほどの防水性はないので、シェルターとして使う際はタープと組み合わせることで居住性が格段に上がります。

2 沢登りで活躍

平坦な地形が少なく野営場所が限定される沢登りでは、限られた場所で設営できるタープでの宿泊が主流です。私もいつも使っています。今すぐにでも焚火をしながらタープで寝たいくらいです。。

3 アウトドアレジャーでも活躍

登山だけでなく、デイキャンプなどでも使えます。家族でキャンプに行く場合、雨が降るとバンガローや屋根付きの場所が必要ですが、タープとテントを合わせる事で雨でも晴天に近い環境でキャンプを楽しめ、焚き火や調理、クラフトワークなどもできます。

4 風の強い場所では使えない

森林限界を超えた稜線では風が強く、使用には不向きです。ポールやペグを使って設営しても、テントでも飛ばされるような稜線の悪天候にタープでは対応できません。風の影響をあまり受けない場所、森や林の中で使うのが基本です。

私のおすすめ!お気に入りタープ

オクトス レクタタープ

288cm×236cmの長方形型のタープです。手のひらサイズの収納、重量は収納袋込みで467gと標準的なスペックですが、コストパフォーマンスの高さと自然に溶け込む落ち着いた色合いが気に入って使っています。ソロキャンプから沢登り、ファミリーキャンプで子供の工作スペースなどに使うことが多く、あまり荷物を増やしたくない私には丁度良いサイズ感であるのも魅力です。

タープを使いこなすには練習あるのみ

テントと違ってタープは、その設営場所に合わせて状況に応じた張り方ができます。いきなり山に持って行く前に、設営の練習をしておきましょう。その場にあるものを使って考えることが練習になるので、どこでも練習は可能です。

・自宅の庭

・近所の公園

・キャンプ場

どんな場所ならどんな張り方ができるのか、また、張り方によって手順が異なるので、積極的に使い体で覚えることが大切です。テントと比較すると扱いにくいと思われがちですが、タープの開放感と、何通りにも使える自由さは、使い込めば病みつきになる道具です。

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この記事を書いたひと
pepe

登山、沢登り、渓流釣りをこよなく愛するアウトドアライター。好きな山は八ヶ岳の権現岳と丹沢の丹沢山。山でのごはんと焚き火が何よりも楽しみです。山に行けない日が続くと禁断症状が起き、何も手につかなくなります。

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