子どもも自分でしっかり歩けるようになってきたし、そろそろ一緒に山登りをしてみたいと思っていませんか?大人だけで登るのとは違って、子連れ登山は色々と不安がつきもの。今回は幼児連れでも安心して登れる、関西のおすすめ登山コースを厳選して紹介します。
子連れ登山のコース選びのポイント
小学校にあがる前の、未就学児を想定したコース選びの場合は、まだまだ「登山」というよりは「山あるき」くらいのイメージで。子どもの問題だけでなく、大人にとっても、子どもと一緒に山道を歩くのには慣れが必要です。
◆ 行動時間は2~3時間程度で
自分でしっかり歩けるとは言っても幼児はまだまだ大人より体力も精神力もありません。登山の行動時間は2~3時間程度に収めるのがおすすめです。初めてなら最初は1~2時間でも良いと思います。地図に記載のコースタイムは大人の足で歩いたものなので、子連れの場合は登るスピードや休憩時間を加味するともっとかかると見ていた方が良いです。また、途中で「疲れた、もう歩けない!」などと言われた場合、時間をかけてでもじっくり自分で歩かせるのか、スケジュール優先でおんぶして登るのか、といったことも想定しておく必要があります。あらゆるパターンの対処方法を事前に決めておくことで、余裕をもって対応できます。
◆ 下山にロープーウェイが使えると安心
できれば、ロープウェイで下山できるコースを選ぶのがおすすめです。大人でも登山の事故の多くは下りで起きていて、まだうまくバランスを取れない小さな子どもには特に、登りより下りの方が難しいものです。また、登りで想定外に時間がかかってしまっても、ロープウェイで下るのであれば最終運行時刻だけ気にしていれば大丈夫。下りに使う時間と体力を、山頂でゆっくりと遊ぶのに使うこともできます。
◆ 登山そのものを目的としない
大人だけであれば、景色が素晴らしいとかお花が綺麗などと登山を純粋に楽しめるコース選びをしますが、子どもは正直あまりそういうものに興味がないものです。山頂に子どもが喜ぶアクティビティがあるコースを選ぶのもひとつ。頑張って登った先に何か楽しいことがある!と子どもたちのモチベーションも上がって、自然と足も進むものです。
次に、実際のおすすめルートを紹介します。コースタイムは大人の足で登った場合の時間なので、おんぶや抱っこをせずに全行程を歩かせるなら、余裕をもってこの2倍くらいはみておいた方が良いと思います。
おすすめコース1)新神戸駅~布引ハーブ園
◆ 新神戸駅~布引の滝~市ケ原~布引ハーブ園(下りはロープウェイで新神戸駅へ)
- 所要時間(大人の足で):約1時間40分
- ロープウェイ料金(片道):大人950円 子供480円(未就学児は無料)
- 神戸布引ハーブ園ホームページ
新神戸駅からスタートします。一般の観光客も多く訪れるルートなので登山道は整備されており、歩きやすいです。階段が多くて少し単調なので、声掛けをしてモチベーションを上げてあげます。幼児だと段差が高いところもあり、手をついてよじのぼる感じになるかもしれませんので、しっかりとサポートしていきます。
市ヶ原は広い河原なので自然遊びが好きな子供には最高の遊び場です。走り回ったり、川でサワガニを捕まえたりして楽しむこともできます。ここで持参したお昼ごはんにしてもいいと思います。最後は布引ハーブ園までもう少し歩いて、新神戸駅までロープーウェイで下山できます。
おすすめコース2) 須磨浦公園駅~須磨浦山上遊園
◆ 須磨浦公園駅~鉢伏山~旗振山~鉄拐山~須磨浦山上遊園(下りはロープーウェイ)
- 所要時間(大人の足で) :約1時間
- ロープウェイ料金(片道):大人450円(中学生以上) 子供230円(未就学児は無料)
- 須磨浦山上遊園ホームページ
須磨浦公園駅からスタートして、鉢伏山〜旗振山〜鉄拐山は六甲全山縦走路のコースでもあります。鉢伏山までは中々の急登ですが、階段状になっているので登りやすいです。途中須磨の海がとても綺麗に見えるビュースポットもあります。ベンチが置いてあり、所々に休憩出来るポイントがあります。距離も短いので無理させず、こまめに休憩してください。
最後のロープウェイ乗り場となる須磨浦山上遊園は昔ながらの懐かしい遊園地です。遊園地と言ってもジェットコースターやメリーゴーランドのような派手なアトラクションはありませんが、幼児くらいだとちょうど良く楽しめます。下りはロープーウェイで須磨浦公園駅まで戻れます。
おすすめコース3)びわ湖バレイ
◆ びわ湖バレイロープウェイ山麓駅~キタダカ道~打見山・山頂駅(下りはロープウェイ)
- 所要時間(大人の足で):約2時間30分
- ロープウェイ料金(片道):大人1500円 小学生600円 幼児(3歳~)400円
- びわ湖バレイホームページ
びわ湖バレイへ向かうロープウェイ山麓駅がスタートです。今回紹介した3つのコースの中では一番本格的な登山コースとなります。最初30分程は平坦な林道ですが、次第に本格的な登山道へと入っていきます。中々の急登ですが、転落するような危険な箇所はありません。ただ大きな倒木があったり、クロトノハゲとよばれる地点はザレているので、足を滑らせないよう注意して手を取って登ってあげた方が安心です。打見山はびわ湖バレイの一角でロープウェイの山頂駅があります。
びわ湖バレイは冬はスキー場なので、山頂駅から一帯は芝生の気持ちいい広場となっていて、駆け回って遊ぶことができます。さらに上には蓬莱山の山頂も見えていて、疲れているならリフトで登ることも可能。テラスで休憩できたり、ジップラインなどのアクティビティもあります。下りはロープウェイでスタート地点の山麓駅まで戻れます。
まとめ
子連れ登山は子どもに楽しんでもらうことが一番です。山はしんどくて辛いものだと思わせないためにも、子どもを好きなように歩かせて楽しい思い出だけを残してあげて、またお山に行きたい!と思わせるのが目標。今回紹介した3つのコースは、まだ小さい子でもいつもの遊びの延長で、無理なく楽しく登ってもらえるコースばかりです。ぜひ親子登山デビューをしてみてください。