剣山(つるぎさん)|徳島県|らくらくリフトで初心者にも優しい四国の百名山

四国
徳島県観光協会
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徳島県を代表する名峰・剣山。標高は1,955m、近畿以西の西日本では石鎚山に次ぐ高さを誇ります。百名山の一つにも数えられていますが、2,000m級を誇るその名山ぶりとは裏腹に、初心者にも比較的登りやすい山として知られているんです。

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剣山が初心者にも優しい理由

ある年の11月、登山愛好家の方々に誘われる形で剣山へ登山をしてきました。私自身は登山初心者レベルで剣山の存在自体知らなかったくらいなのに、今回は「かなり標高が高い」「山中泊をする(我々は)」という事実に出発前から慄いていました。しかし蓋を開ければ、実に楽しい登頂経験となりました。

<剣山のおすすめポイント>

・徒歩で50分かかる山道を15分で繋げてくれる登山リフトがある。

・リフト終着の西島駅から山頂までは4ルートの登山道があるが、いずれも初心者〜中級者向けで所要40〜90分ほどで登頂することができる。

リフト終着駅から山頂まで標高にすると実質200m程度ですので、「200mの山を登るのと同じ」と考えれば、登山初心者の方も少しだけ気が楽になりませんか?ただ私はというと、愛好家の方々に帯同している身でしたので、リフトは使わせてもらえませんでした・・・。

剣山のおすすめ登山コース 「大劔道コース」

コースタイム:約2時間

見ノ越駅(剣山観光登山リフト約15分)→西島駅(30分)→大劔神社(約20分)→剣山・山頂→西島駅(リフト)→見ノ越駅

※リフトは大人往復1,800円、小人往復850円。4月末~11月末の営業なので注意!

徳島観光情報サイト

複数の神社で構成される剣山。その本宮として知られる登山口の劔神社で道中の安全祈願を済ませたら、車両の駐車場も備え付けられている見ノ越駅からリフトに乗車します。

初めての方へのお勧めは、終着の西島駅から途中の大剣神社に参って山頂を目指す、所要60分の「大劔道コース」です。比較的歩きやすく、剣山の豊かな自然も楽しめるこのコース。道中の大劔神社は、「天地一切の悪縁を断ち、現世最高の良縁を結ぶ」と言われるまさに最強のパワースポット。神社から少し下ったところに湧き出る日本百名水「御神水(おしきみず)」にもお清めに立ち寄っておきたいところです。

出典:徳島県観光協会

リフトを降りてから1時間で登頂!山頂付近は視界を遮る大きな岩木がなく、見晴らしが抜群。遊歩道がしっかり整備されており「もっと疲れるかと思ってた」という声が聞かれるのも納得できるくらい、ハイキング気分で無理なく楽しめる絶景です。

剣山は、またの名を太郎笈(たろうぎゅう)といいます。 隣の次郎笈(じろうぎゅう)まで伸びる尾根線も、うっとりしてしまうくらい綺麗でした。山頂から次郎笈までも1時間ほどですので、余力のある方は頂上ヒュッテでの休憩も入れつつ、絶景の尾根道歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。

出典:徳島県観光協会

登山初心者にもおすすめの剣山とはいえ、2,000m近い山ですから油断は禁物! 標高差で平地より気温が10℃以上も下がりますから、雨具とタオル、それに飲み物は忘れずに。足元はしっかりした登山靴で、必要に応じてストックや手袋もあると良いかもしれません。誰かに連れて行ってもらう場合は、その方にも意見を聞いてみてください。

物足りない経験者には「行場コース」

我々一行はというと、まずリフトは使わずに駐車場から徒歩で約50分。そして西島駅から山頂への4ルート中で最難関の「行場コース」を歩きました。このルートが結構キツかった!立て掛けられた梯子での登り降り、垂らされた鎖(おくさり)を伝って進む場所など、脚力だけでは踏破できない箇所が待ち構えています。さながらアスレチックのよう。初心者の方にはおすすめできません。

剣山からは次郎笈に伸びる尾根道と、もうひとつ反対側に、一の森というピークがあります。我々は剣山登頂後、一の森にも登頂。一の森ヒュッテで一泊し、早朝のご来光を拝んでから再度剣山経由で次郎笈のピークを踏み、丸石と進んで下山・・・というハードな行程を取りました。とにかく登山に不慣れな私からすると体力勝負の1日でしたが、コロコロ変わる風景は楽しいものでした。この2日目の行程は、まず登山経験と体力をつけて、しっかりとした事前計画を立てたうえで挑戦してみてください。

登山のついでにちょっと寄り道

徳島県南西部に位置する剣山。百名山なので全国各地から目指す方も多いと思いますし、四国に旅行なんて滅多にない機会です。無事に登頂を果たしたら、せっかくなので周辺観光もして帰りましょう!私が実際に山行と組み合わせて訪れた観光スポットをご紹介します。

奥祖谷二重かずら橋 出典:徳島県観光協会

(1)奥祖谷二重かずら橋

「日本三代秘境」の一つとされる祖谷(いや)。剣山を境にV字型に広がる祖谷渓谷のうち、特に秘境感の強いのが奥祖谷と呼ばれる地域です。祖谷といえば「祖谷のかずら橋」が有名ですが、有名ゆえハイシーズンは渡る人で行列を作ることも。よりマイナーなこの「奥祖谷二重かずら橋」は奥祖谷にひっそりと、文字どおり男橋と女橋の2本で揺れています。

どちらも蔓(かずら)で結われた、踏み出すたびにギシギシと軋む橋です。マイナーゆえ自分たちが訪れた時は他に人もおらず、団体客の行進に橋を揺すられるようなことはありませんでしたが、それでも足元がすくむこと・・・。下を見れば板の隙間に川が覗き込み、震えてしまいます。それでも長きに渡って対岸への往来の手段であった頑丈なかずら橋。どうか勇気を持って、踏破してください。

また近くには、同じく人が川を渡るための手段として、両岸で繋がれるロープに吊り下がった屋形を腕力で手繰りながら対岸へ渡るという手動のロープウェー、「野猿(やえん)」も現存しています。

どちらも往時から生活手段であったという事実に驚かされますが、こちらもスリル満点。2人乗りですので協力し合って、対岸を目指してください。かずら橋と野猿のいずれも渡りきった先で川面まで降りることができ、川は浅く飛石もありますので、「渡り切ったはいいけど怖すぎてもう戻れない!」なんてこともありません。

奥祖谷二重かずら橋:三好市公式観光サイト

大歩危・小歩危 出典:徳島県観光協

(2)大歩危・小歩危

剣山から奥祖谷を通り過ぎた場所にある西祖谷エリア。四国山地を横切る吉野川の激流によって造られた渓谷が、大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)です。平成26年に国指定の天然記念物、平成27年には国指定名勝に指定されています。

渓流の断崖を「ほき(崩壊)」と呼んだことに由来し、「歩くと危険」なことから「歩危」と漢字を当てられた、とされるのが一風変わった名前の由来。標識で字面を見たとき失礼ながら笑ってしまいました。その珍名具合から全国的にも名高い場所となっており、現在では遊覧船やラフティングなどのスポットとしても人気を集めています。どちらもJRの駅名になっていることから鉄道ファンにも有名です。四国有数の温泉地である大歩危祖谷温泉郷もありますので、登山の疲れを癒しに1泊もおすすめです。

往復30分の遊覧船での周遊が人気の観光手段となっていますが、時間に余裕がなければ近隣の駐車場に車を停めて雄大な断崖絶壁とエメラルドグリーンの吉野川を望むだけでも爽快な気分になれます。なお、大歩危峡には「こんなところに!?」というような場所に小便小僧の像があります。ぜひ見つけてみてください。

大歩危・小歩危:徳島県観光情報サイト

阿波の土柱 出典:徳島県観光協会

(3)阿波の土柱

剣山から徳島・鳴門方面へ車で90分。阿波市阿波町に土柱(どちゅう)と呼ばれるものがあります。砂や小石からなる段丘礫層が雨風で侵食されて、直立した柱状になった・・・というその成り立ち自体が大変貴重なものだそうで、一説にはアメリカのロッキー山脈、イタリアの南ティロル地方と並んで「世界三大土柱」と称されるのだとか。

剣山からは少し離れていましたが、我々一行は「土柱ランド新温泉」という宿泊施設に泊まりがてら土柱を観覧しました。ちょうど夕暮れ時だったのですが、なんとライトアップも!「波濤嶽」「橘嶽」「筵嶽」「灯籠嶽」「不老嶽」から成り、うち「波濤嶽」は国の天然記念物にも指定されているほどのその風景はまさに映画やゲームの世界。奇観という言葉がぴったりでした。徳島空港や神戸淡路鳴門自動車道への帰路の途中にも立ち寄れるエリアですから、一見の価値ありです。

阿波の土柱:徳島県観光情報サイト

まとめ

リフトを使ったコースであれば、なんと関東・関西からの日帰りも可能な剣山。距離的には徳島空港よりも高松空港の方が近いようです。奥祖谷二重かずら橋と大歩危・小歩危くらいまでであれば日帰りのついでに立ち寄ることもできるかと思います。

もちろん、泊まりがけであれば私が体験したヒュッテ泊の行程もお勧めです。澄んだ朝の空気を浴びながらのご来光は格別でした!二泊できるのであれば、せっかく四国来たついでに2つある百名山のもう一つ、石鎚山(愛媛県)にもチャレンジ可能ですので、こちらもぜひ。

遠方から百名山登頂を目指して四国・徳島県へお越しの方も、登山+αを楽しむことができるのが剣山の魅力だと思います。バッチリ計画を立てて、登山だけでなく観光も楽しんで帰りましょう!

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この記事を書いたひと

普段はインドア派のライター。山は小学生の頃に家族で登る程度でしたが、就職して間もなく上司に誘われ富士山に登頂。以来、もっぱら人に誘ってもらう派で登山を楽しんでいます。モットーは「安全第一」です。

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